Periodontal 歯周病

このような症状は
ありませんか?

  • 歯ぐきが赤く腫れている
  • 歯ぐきが下がって歯が伸びたように見える
  • 歯を磨くと歯ぐきから血が出る
  • 朝起きたときに口の中がネバネバしている

歯周病とは?

日本では15歳以上の5割近くの方に、進行した歯周病の症状があらわれています。
参考:厚生労働省「令和4年度歯科疾患実態調査 結果の概要」より

歯周病は、歯垢(プラーク)に含まれている歯周病菌が出す毒素によって歯ぐきに炎症が起こる病気で、放置すると歯を支えている骨が感染を避けようと自ら骨を溶かし、歯がグラつくようになり、やがて抜け落ちます。
また、糖尿病・心疾患・誤嚥性(ごえんせい)肺炎などの全身の病気と関係があることがわかっています。

初期の段階では自覚症状がないまま進行するケースが多く、症状に気付いてから治療するのではなく、セルフケアとプロによるケアを併用して、病気になる前に「予防」することが大切です。

歯周病を
セルフチェック
してみましょう

次の項目に当てはまるものが
一つでもあれば、歯周病の
可能性があります。

  • 歯を磨いたときに歯ぐきから血が出る
  • 歯ぐきが赤く腫れている
  • 朝起きたときに口の中がネバついている
  • 歯と歯のすき間が広がってきた
  • 歯ぐきが腫れていて、歯と歯の間が丸くなっている
  • 歯ぐきがブヨブヨしている
  • 歯ぐきがむずがゆい
  • 口臭がきつくなったように感じる
  • 歯が伸びたように見える
  • 硬い食べものが噛みにくくなった
  • 歯がグラグラする
  • 膿が溜まっていて歯ぐきを押すと膿が出る
  • 歯ぐきが下がって歯の根元が見える

歯周病の原因とは?

歯周病は、歯垢(プラーク)に含まれている歯周病菌が出す毒素によって歯ぐきに炎症が起こる病気です。
歯垢は、歯と歯ぐきのすき間「歯周ポケット」に少しずつ溜まります。
この歯周病菌が出す毒素によって、歯ぐきなどの歯周組織に炎症が起こり、最終的に歯周組織が破壊され、歯を支えている骨(歯槽骨)が感染を避けようと自ら骨を溶かします。
毎日の丁寧な歯磨きと定期的なプロのケアで、歯垢や歯石をできる限り取り除く「プラークコントロール」が、歯周病の予防・治療の基本です。

全身疾患との関係性

歯周病が重症化すると、出血した歯ぐきの中に歯周病菌が入り込み、血液とともに全身をめぐります。
その結果、糖尿病・心疾患・脳血管疾患・動脈硬化の発症、早産や低出生体重児出産などのリスクが増大します。
また、歯周病菌を誤嚥(ごえん)することで、誤嚥性肺炎を引き起こす恐れもあるのです。
特に、糖尿病とは、お互いに悪い影響を与え合う関係とされています。
全身の健康を守るためにも、歯周病の早期発見・早期治療に取り組むことが大切です。

歯周病の進行

歯周病は段階的に進行します。

健康な歯ぐき

淡いピンク色で引き締まっていて、歯をしっかりと支えることができていれば、健康な歯ぐきといえます。
歯磨きや歯周検査による刺激程度で、出血することはありません。

歯肉炎

歯ぐきだけが炎症を起こしている状態で、歯を磨いたときに歯ぐきから出血することがあります。
歯周ポケットの深さは2〜3mm程度ですが、そのままにしていると炎症が進行する恐れがあります。

軽度歯周炎

「歯肉炎」が進むと「歯周炎」になり、歯ぐきが腫れたり、少しの刺激でも出血したりする状態です。
歯周ポケットは4~5mmと深くなり、歯根膜や歯槽骨が溶け始めて歯がグラグラするようになります。

中度歯周炎

軽度の歯周炎からさらに進行すると、歯ぐきはブヨブヨと腫れぼったい状態となり、膿が出たり口臭が強くなったりします。
歯周ポケットは4~6mmの深さとなり、歯槽骨が半分近くまで溶けていて、歯のグラつきが進んでいる状態です。

重度歯周炎

重度の歯周炎では、歯ぐきは真っ赤に腫れて痛みも出ます。
歯周ポケットは6mm以上の深さとなり、膿が出て口臭もかなり強くなります。
歯根がむき出しとなっていて、歯が抜け落ちる寸前です。

当院の歯周病治療
の特徴

当院では、できるだけ歯を長く残すための、将来を見据えた「歯周病治療」を行っています。

歯を残すためのオーダーメイドの歯周病治療

当院では、丁寧なカウンセリングで、患者さまのお悩みや治療へのご要望をおうかがいした上で、精密検査を行い、お一人お一人に必要な治療をご提案します。
画像を使ってお口の中の環境を見ていただき、経過観察データを取って変化の説明をします。

保険診療から自由診療まで幅広い選択肢をご用意し、わかりやすい説明でご納得いただける治療をめざしていますので、「歯周病治療を行ってきたけれども変化が感じられない」という方も、お気軽にご相談ください。

歯周病治療の流れ

当院の歯周病治療の流れは
以下の通りです。

  1. カウンセリング・歯周検査

    お悩みの症状や治療に関するご要望などをお聞かせください。
    適切な治療・予防ケアを行うために、お口の中をすみずみまで調べます。

    歯周ポケット検査

    プローブという針のような器具を歯周ポケットに入れて、深さを測り、歯周病の進行段階を特定します。
    健康な歯ぐきでは、プローブは1〜2mmしか入りませんが、重症化すると10mmの深さまで入ることもあります。炎症による出血があるかどうかも測定可能です。

    レントゲン検査

    目視できない歯根や歯槽骨の状態をレントゲン撮影で確認し、進行段階を特定します。
    症状により異なりますが、半年~1年に一度は、レントゲン検査を行うのがおすすめです。

  2. 治療方針の説明

    検査結果をもとに、お口の状態をご説明します。
    お一人お一人に合わせた治療計画をご提案し、ご納得いただいてから治療を始めます。

  3. 歯周基本治療

    歯周病の原因となる歯石・歯垢を徹底的に取り除いて、症状の改善をめざします。

    ブラッシング指導

    毎日のセルフケアをより効率的に行うために、お口に合わせた磨き方をお伝えします。
    歯ブラシやデンタルフロス・歯間ブラシの選び方や使い方のアドバイスも行っています。

    スケーリング

    歯石は、歯垢が石灰化したもので石のように硬いため、歯磨きでは取り除くことができません。
    歯科医院では、スケーラーといわれる専門の器具を用いて歯石を削り取ります。

    ルートプレーニング

    歯ぐきの下に入り込んだ歯石を手作業と機械で除去します。

  4. 進行した歯周病の治療

    歯周基本治療で症状が改善しなかった場合、歯周外科治療を行います。

    ルートプレーニング

    歯ぐきの下に入り込んだ歯石を手作業と機械で除去します。

    フラップ手術(歯周外科治療)

    歯ぐきを開いて、歯根面に付着している歯石を除去し、歯周ポケットの改善をめざします。

    再生治療

    歯周組織が破壊されている場合は、再生治療を行います。
    フラップ手術を行った際に、歯ぐきに人工の膜を被せて再生を促したい部分に薬剤を塗布します。

  5. メンテナンス

    治療後は、歯垢や歯石を溜めないようにメンテナンスを継続して行います。
    ご自宅で毎日行う「セルフケア」と、定期的に歯科医院で行う「プロケア」を組み合わせて、健康な状態を維持しましょう。

歯周病の予防方法

当院では、お一人お一人に合わせた「予防ケア」をご提案します。

ブラッシング

歯周病予防の基本は、毎日の「歯磨き」です。
お口に合ったブラッシングで、丁寧に汚れを取り除いてください。
歯ブラシ1本だけではなく、デンタルフロスや歯間ブラシをプラスすることで、より効果的に汚れを落とすことができます。

定期検診・メンテナンス

歯磨きですべての汚れを落とすことは可能ですが、多くの方が日々の生活の中で完璧に除去するのはとても難しいため、定期的な歯科のプロケアでの除去が予防効果を高めます。
定期的に歯科医院でチェックを受けることで、歯周病を早期に発見できます。
お口の状態に合わせた頻度のクリーニングで、お口の中を清潔に保ちましょう。

禁煙

タバコに含まれているニコチンには、血管を収縮する作用があります。
そのため、喫煙の習慣がある方は、タバコを吸わない方よりも歯周病にかかりやすいとされています。歯周病の改善・予防のためには、できる限り本数を減らすか、禁煙に取り組むことがおすすめです。

Page top